新型NDロードスター 2015の生産開始を発表!試乗前に NDロードスターを研究 2
マツダは新型ロードスター(ND) を2015年3月5日、生産を開始したと発表
今年6月頃に国内での販売開始を予定しており、3月20日(金)正午からWEBによる先行商談予約を開始する。
話題の新型NDロードスターの生産が遂に開始された。それは新型ロードスターが街を走り始めるまで多くの時間を要さないことを意味する。ロードスターはオープン2シーターのFRライトウェイトという特殊で趣味性の高いスポーツカーでありながら25年、四半世紀以上に渡って販売され、高い人気を保持し続けた異例の作品である。ロードスター(MX-5)は世界中のクルマ好きに認知されているマツダの代表的なスポーツカーであり、日本が世界に誇る『名車』のひとつと言って過言ではないだろう。
今回の新型NDロードスターはその歴史と伝統をただ単に踏襲するのではなく、ドラスティックに変えることでこのライトウェイトスポーツの価値を世に問う道を選択。マツダの持てる先進技術を惜しみなく投入し、徹底的に作り込みを行った意欲作だ。
NDは『ドライバー』を中心にクルマをデザインが進められた。これはスポーツカーのデザインとしてはとても珍しい。通常スポーツカーは走りを重視するためにメカニズム、レイアウトを優先で設計され、それに対して美しいデザインでまとめられるとドライバーのスペースや位置関係は犠牲になることが多いが、NDロードスターはそうではない。マツダが目指す理想のスポーツカードライビングポジションと空間設計が行われ、それを最新の魂動デザインでまとめ上げた。このスタイル実現へ向け、全てのメカニズム、レイアウトが創意工夫され、開発された。ワイドで迫力のあるフロント部から流れるようなラインで構成されたティアドロップ形状のフォルムはボディ後端へ向かうに従って一気に絞り込まれ、キュートでコンパクトなリヤビューの雰囲気を醸し出している。このデザインによって、空力性能の向上はもちろんのこと、幌部のドライバー頭上空間、トランクフードなどの小型軽量化も可能であろう。ボンネット左右の膨らみはインテリアのカラードアトリム上部へと繋げるなどオープンカーならではのデザイン手法を各部に取り入れた。
前後のオーバーハングは可能な限り短く切り詰められ、上方、側面、斜めとどの角度から観ても台形フォルムとなる絞り込みによって、安定感のあるスポーツカーらしいフォルムを実現している。
インテリアデザインは『ドライバーを中心に左右完全対称デザイン』となっており、左右の丸形エアコンルーバーでそれを強調する。タコメーターは歴代で初めてセンターに配置され、スポーツ性を強調。ステアリングのエアバックは世界最小の新デザイン。マツダコネクトは上級モデルに装着。マツダの持つ上質なインテリア加飾が全て投入されている。それはアルミ調パネル、カーボン調パネル、ピアノブラック、シルバーメッキ、本革、ステッチ入りソフトレザーパッド、ボディ同色パネル、シボ入りプラスティックパネルと実に8種類に及ぶ。
ドライビングポジションはとても自然なペダルレイアウト、ステアリングセンターと先代から更に下がった着座位置となり、長身のドライバーでも苦にならない空間作りがなされている。また写真のように着座位置からはボンネット左右の膨らみが見られる。
3次元の複雑なラインを描くNDロードスターの前後のフェンダー
ワイド&ローを強調したデザインのフロントマスク。ノーズの先端は低く、スポーツカーらしい鋭く野性的な表情となった。超小型LEDヘッドライトの採用によって短いオーバーハング内にライトを収めた。
新型NDロードスターのサイズは全長3915mm × 全幅1730mm × 全高1235mm 、ホイールベース2315mmと発表されている。これは歴代ロードスターで全長が最も短く、全幅は最も広い。ホイールベースは僅かに短縮されているが、トレッド&ホイールベースの比率はNCロードスターのそれに近く、少しワイド&ショートというものだ。全長の短縮の多くはオーバーハングの切り詰めによるもので、新型モデルがダウンサイジングを行うのはとても珍しく、マツダがロードスターのデザインと走りに賭ける拘りと情熱が伝わってくる。
サスペンション形式はフロントはダブルウィッシュボーン、リヤはマルチリンクを踏襲。シャシースペックはNCに近いが全てが新設計とされ、軽量化と性能追求に拘っている。
新型ロードスター生産開始のリリース
http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2015/201503/150305b.html
マツダ、新型「マツダ ロードスター」の生産を開始
マツダ株式会社(以下、マツダ)は本日、本社宇品第1(U1)工場で2シーターのライトウェイトオープンスポーツカー 新型「マツダ ロードスター(海外名:Mazda MX-5)」の生産を開始しました。このたび生産を開始した新型「ロードスター」は日本向けです。今年6月頃に国内での販売開始を予定しており、3月20日(金)正午からWEBによる先行商談予約を開始いたします。また、海外市場への導入は、日本に続いて順次行う予定です。
「ロードスター」は、「走る歓び」を追求するマツダのクルマづくりを象徴する商品です。2015年1月末までに累計生産台数は95万台を超え、「2人乗りスポーツカー販売台数世界一」のギネス認定記録を現在も更新し続けています。
4代目となる新型「ロードスター」は、年々高まる環境・安全性能への要求に応えつつ「Fun(楽しさ)」を継承するために、「守るために変えていく」をキーワードに開発されました。「SKYACTIV技術」とデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」の採用に加え、「人がクルマを楽しむ感覚」の向上に注力しています。
今後もマツダは、高品質なクルマづくりを含め、お客さまとの様々な接点を通じて、お客さまの人生をより豊かにし、お客さまとの間に特別な絆を持ったブランドになることを目指してまいります。
■新型「マツダ ロードスター」先行商談予約に関するニュースリリース http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2015/201502/150205a.html
■新型「マツダ ロードスター」プレサイト |
エンジンは1.5ℓ SKYACTIV-G 直噴ガソリンエンジンをフロントミドシップに搭載。ライトウェイトスポーツカーらしい走りを目指し、エンジン内部に改良を加えている。
新型NDロードスターは現代の安全性能、環境性能などの条件の中、新時代のスポーツカーを提案するマツダの意欲作だ。最先端の軽量化技術、シュミレーション技術を駆使して開発され、理想のライトウェイトスポーツカーの楽しさを目指している。歴代ロードスターは熟成されたエンジンを搭載していたが、今回のNDは最新SKYACTIVエンジンを更に改良した最新エンジンを搭載いている。直噴高圧縮エンジン、アイドリングストップ機構など現代に求められる燃費性能をクリアしていることは容易に想像できる。アルミを多用したボディ&シャシーによる軽量化は1000kgを切る車重を目指して開発されている。軽量化は運動性能と実用燃費の両面で有利に働く。
待ちに待った(待たされた)新型NDロードスターだが、歴代ロードスターで最もコストをかけ、最も走って熟成されたというその走りがどんなものなのか!? 市販バージョンのNDロードスターのステアリングを握れる日まであと少しだ。
自動車研究家
出来 利弘
9月4日 NDロードスター研究1
http://www.d-technique.co.jp/magazine/2014/09/nd-1.php
トラックバック(0)
トラックバックURL: https://www.d-technique.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/56